2020/06/04
「疼痛(とうつう)」とは、ズキズキ、ジンジン、ヒリヒリなど、うずくように感じる痛みです。おもに、首・肩・腰・膝などに起こります。つらい痛みに伴い、
(1)しびれる
(2)つっぱる
(3)だるくなる
など不快な異変が体にあらわれることがあります。このような疼痛が、1~3ヶ月以上続く状態を「慢性疼痛」といいます。
疼痛は、大きく
(1)侵害受容性疼痛・・・ 切り傷、挫傷、骨折など、体の組織の損傷・刺激・炎症を末梢神経が感じて起こる痛みです。他には、関節リウマチ、椎間板ヘルニア、ぎっくり腰、がんの痛みなどが挙げられます。
(2)神経障害性疼痛・・・ 神経やその周囲に障害、圧迫、炎症が起こって感じる痛み・しびれです。坐骨神経痛、腰痛症、帯状疱疹後の神経痛、糖尿病による神経障害などが挙げられます。慢性疼痛の4人に1人は「神経障害性疼痛」といわれています。
(3)心理社会的疼痛・・・ 以前は心因性疼痛と呼ばれていた症状です。器質的要因などの配慮から国際疼痛学会(IASP)によって改名されています。仕事、学校、家庭生活などで感じるストレスによって起こる痛みです。
(1)疎外感 (2)喪失感(3)自己否定感(4)対人不信
「5人に1人」が経験する痛み
現在、日常的に「慢性疼痛」を抱えて悩む人は、全国に約2700万人にいると推定されています。これは、約5人に1人が「慢性疼痛」を経験している計算にあたります。それでも、通院して治療を受けている人は、そのうちの約36%に過ぎないといいます。痛みがあっても「つい我慢してしまう」という人が多いのは、慢性疼痛患者の特徴といえるかもしれません。
「慢性疼痛」は、市販の鎮痛薬では改善への効果がみられないケースがほとんどです。足腰などにうずくような痛みが長く続いているようなら、早めに「心療内科」、「整形外科」、「リウマチ科」を受診し、専門医に相談しましょう。
- 当院では、侵害受容性疼痛・神経障害性疼痛などの筋肉の緊張により神経を圧迫するような症状に対しては、施術を受けることにより改善される場合もあります。
- 心当たれがある方は、お気軽にご相談ください。