2020/09/28
脚のむくみは一般に、立ち仕事の人に多い症状ですが、実はデスクワークの人にもよくみられます。 どちらも同じ姿勢を続けることで、脚の組織液(水分を含む血液、リンパ液など)の循環が悪くなり、細胞のすき間などに水分が停滞するからです。 また疲れがたまったときや、睡眠不足になったときなどにも、脚のむくみが起こりやすくなります。
もくじ
- ★足のむくみとは
- ★足のむくみの原因とメカニズム
- ★足のむくみ対策(予防および対処法)
- ★まとめ
足のむくみとは
- 足がむくむ、だるい、疲れるなどの足の悩みをかかえている人は、成人女性の50%以上にのぼります 。こうした足のむくみの症状は、立ったままや座ったままなどの同じ姿勢を長時間続ける生活環境にあるとされています。
- また、運動不足、加齢、遺伝、肥満などによっても、このような足の症状は起こりやすくなるといわれています。
足のむくみの原因とメカニズム
足のむくみをはじめ、むくみにともなう足の疲労感、だるさ、重さ、痛みなどの症状は、一時的な疲労と軽視されがちですが、「静脈還流障害」の初期症状による場合があります。
下肢静脈の血流が滞る
- 下肢の静脈の血液は、重力に逆らって心臓に向かい流れていきます。これを静脈還流と呼びます。その血流を助けるために静脈には逆流を防止する弁が備わっています。さらに足の筋肉による筋ポンプ作用によって血流が促されす。しかし、立ったままや座ったままの姿勢が長く続くと、足の筋ポンプの機能が低下し、心臓に向かって流れる血液が停滞します。下肢で静脈還流が滞ると、下肢静脈内の圧力が上昇し、血管に炎症が起こり、血管内から血管外へ血液の血漿成分(水分)が浸み出て、細胞外に水分が貯留します。これが、下肢のむくみの原因となります。
- それが慢性化すると、静脈の弁機能の低下も加わり、病態がさらに進行することがあります。長期間放置していると、静脈瘤や色素沈着、皮膚潰瘍などになり、日常生活に支障をきたすこともあるため、早めの対処が肝心です。
- 足のむくみ対策(予防および対処法)
- 足のむくみは、日常のちょっとした工夫で予防、あるいは軽減することができます。たとえば、ウォーキング。足にフィットした歩きやすい靴を履き、前を向いて顎を引き、肩は後ろに引き、胸を張り、背筋を伸ばす感じで歩きましょう。
- また、立ち仕事や通勤の途中にはかかとの上げ下げ、座り仕事の時には足首の曲げ伸ばしなど、ふくらはぎの筋肉を動かすエクササイズを心がけて。
- 入浴時やデスクワーク中には、指を使ってふくらはぎのマッサージや、シャワーの水流でふくらはぎを刺激するのも効果的です。食事は、夜食や間食をなるべく控え、バランスの取れた食事を規則正しく食べましょう。肥満を防ぎ、血圧や血流に負担を与えない食生活が理想的です。
- 症状がつらい時には外用消炎鎮痛剤(湿布や塗り薬)や、弾性ストッキングを用いて足のだるさやむくみを軽減する方法があります。また、むくみに効能を持つ内服薬もあるようです。
まとめ
- むくみ予防・解消のための生活習慣や、ストレッチ、マッサージを続けることで、徐々にむくみにくい体質へと近づくはず。むくみのないスリムな足は、むくみや冷え症特有の疲労感とだるさを感じにくくなる上、洋服や靴をおしゃれに着こなせるというメリットもあります。
- また、むくみ対策の習慣を続けつつ、運動にもチャレンジして代謝アップを目指したいという方には、ジムやフィットネスクラブの利用もおすすめです。定期的な運動を続けることで、むくみにくく、太りにくい体づくりを実現できるでしょう。